今日は午後から母子生活支援施設でのお仕事でした。
4月から継続的にかかわっている6年生のなっちゃん(仮名)が、
今日予定していたカウンセリングをキャンセルしました。
施設の先生に、“今日はカウンセリング行きません”というメモを
渡したそうで、「小林先生が来たら、ちゃんと会って言いなさい」
と施設の先生が伝えてある、とのことでした。
急な都合や外出でできなかったことはあったけれど、
施設に居るのに『行かない』と意思表示したのは初めて。
なっちゃんのあとにカウンセリングをすることになっていた
男の子に声をかけ、面接を早めようとしていたところへ、
なっちゃんが走ってやって来て、
私が「K先生からメモもらったよ。今日はいいんだよね?」と言うと、
「え…っと、お母さんがやって来いって言うから…」と苦笑いしながら
答えました。
「いいんだよ。大丈夫。なっちゃんがきちんと気持ちを伝えてくれた
んだから、今日はナシでいいの。メモに書いてくれたことが本心
でしょ?」と聞くと、ちょっと笑って
「はい。」の返事。
「じゃあ、気にしなくて大丈夫。また来週入ってるから、来週話そうね」
と言って部屋へ戻しました。
なっちゃんの表情や話しぶりを見ていると、今日のキャンセルは
精神的に落ち込んだり荒れたりしているようではなくて、そこまで
私と話をする必要に迫られていなかった、というか、他にやりたいこと
(遊びとかね)があったんじゃないかなーって感じました。
それって、なっちゃんが“良くなっている”ことのあらわれじゃないかと
私は思うんです。私との信頼関係もしっかりと結べているから、キャンセル
しても“切れない”関係だというふうに、なっちゃんは思ってくれているんだ
と。そう感じました。
なっちゃんが外に居場所を見いだせるようになれば、きっとカウンセリング
も自然と必要としなくなっていくんだと思います。
そんな未来を描きながら、今日のキャンセルを、名付けて“いい兆し”。